合田と加納の関係についての考察(嘘)
*本日は腐女子的内容を多分に含みますのでお気をつけください。また、高村薫最新刊『太陽を曳く馬』のネタバレもかーなーり含まれますので未読の方は特にご注意を。
今朝は5時前には起きたので24時を回った今、眠いっす。眠剤なしで寝れそう(それはそれで幸せ)。でも意地でも起きています!FM802でエレカシのライブ音源が聴けるってんで母のラジヲを奪って聴いているのです、が、出てくるのは一体何時?3夜にわたっての特集なんですが前2夜は仕事で聴けずなので意地でも聴いてやる。
今日はビールロング缶4本(=2L)を空け、いい気分なのでハイテンションでぶちかまします。
高村薫最新作『太陽を曳く馬』は、後ろに200人超の人が順番を待っている!という焦燥感があったもので、ついかなり荒っぽい読み方になりました。また、合田シリーズ3作目のLJもまだ一読のみです。といういい加減な読み方ですよ、ということを前置きとして。
LJ最後で合田が刺されたのが95年。太陽で加納とは3年連絡を取っていないと明かされたのが2001年(のはず。記憶曖昧。読み違いがあるかも)。となると、96年から97、98年にかけては、昔どおり、もしくは濃い、かなり濃い関係が二人の間にはあったのでは!?(推測と言うよりもはや期待。というよりただの妄想)。
太陽前半でいきなり合田と加納が疎遠になっているからといって、LJの衝撃のあのラストは”なかったこと”にはならんだろう、というのが私の推論です。
何しろLJラストで思い通い合うまで加納は18年も黙って想い続けてたわけで、その思いを吐き出した後の数年を、潔癖だからこそ自分を偽って”何事もなく”すごすとは思えないし、合田もそこまでおばかさんじゃないだろう、と。”何事”とは必ずしも肉体的なことではなく精神的に、です、あくまでも!!!(もはや苦しい?)
結局、加納にとっては”友人”以上の存在たろうと努める合田が嬉しくもあり心苦しくもあり。どうか自然であってくれ、と願ったろうし、合田にしたら、なにせ身内同様の近しい存在の加納は何を言わずとも通じ合える相手でつい気を許す、つまり甘えてしまう自分が情けないやらなにやらでもがきたくなる。結局、長年友人であり義兄弟でもあった2人は互いをわかりすぎるがゆえに、どこからか相手を気遣う思いも勝ってしまって、自分が相手の重荷なんでは?なんて思いつめてしまって、言葉がなくとも理解し合える心地よさが恐ろしくもあり、なんて複雑な思いに至ってしまったのでは、と。
と考えるのも、一応理由はあります。
高村さんという作家は、読者を放置プレイすることが割と平気です(言い切っていいのか?)。というか忍耐すら求めるストイックな方だ(笑)。一方で、『照柿』以降、小説を書くということを意識するようになった人なので、読者へのファンサービスというのもそこそこには心得ていらっしゃる。また、さらに、合田というキャラへの愛着はよく知られている。合田が誕生したとき、ごく自然に加納がいた、ということも。
ここで本題に戻る。太陽で、現代社会を観察する視点を合田に定めた時、もし「LJラストはなかったことにしよう」と高村さんが考えたとしたら。
放置プレイ炸裂で加納を一切登場させない、ということも可能だったはず。読者はひたすら「加納は?加納はどこ行った?最悪死んだ!!??」と戸惑うこと間違いなしだが。
ではファンサービス?
ファンサービスと言うには、登場が少なすぎる。何せ太陽ではついに加納はあの美貌(見たことないが)を登場させない。電話か書簡で合田視点からわずかに語られるのみなのだ。
そしてファンサービスだけの登場なら、加納に電話した後合田が泣く、というエピは不要になる。合田は一人苦悩して一人泣けばいいだけなのだから。あえて加納に自ら電話し、そして泣く。合田はやはり加納にのみ気を許し、甘えているではないかっ!!!(ここ強調!!!!!!)*ただし、本文では電話中に泣いた、と記述されているわけではないので恐らく電話で声を聞いた後合田は一人で泣いたと思われるが。
やはり合田の隣にはごく自然に加納が寄り添っているのだ。
と結論する私は血迷ってますか?
ところがここに大きな落とし穴が。
高村氏というのは、(連載→)単行本→文庫本、となるたび、改稿することで有名だ。キャラの人格が変わっていたり(私はマークス、照柿については文庫版未読なので合田&加納の変化を知らないが)、そこ重要!!って会話やエピソードがごっそり削られたりする、らしい。しかも、LJと太陽の間には阪神淡路大震災という大転機がある。となると、LJラストをなかったことにする、という女史の脳内処理も否定はできない。太陽も連載版では加納がかなり乱暴な口調だったり官僚体質に辟易するエピがあるらしいので。となるといずれ(いつだ?)LJや太陽が文庫化されたときなどついに加納の出番なし、もありうる。ただし。9・11を扱い、合田に死を考えさせる、という設定が不動ならばやはり加納はどうしても彼に身近な生を知らしめる存在としていなければならない。
この落とし穴を考慮してもなお私は
「たとえ2、3年でも、合田と加納の間には濃密な時間があったし、今後も2人は分かちがたいもの」
と腐女子的結論を導くことにする。
わかりすぎるがゆえに距離ができてしまった2人が、短い手紙のやりとりから距離を取り戻しつつあるのが太陽なのだ、と。(えー、今更どんな言い訳も通用しないと思いますが、私は決して合田と加納のことを気にして太陽を読んだわけではありません。本当です)
さてここからは完全に腐女子ワールドです、苦手な方はほんとに読まないでね~。
世の高村二次作品には合田×加納verと加納×合田ver、混在型、とあるようです。私の考える2人の在り方については、加納×合田、です(これって多数派なんだろうか、少数派なんだろうか?)。
怒りにまかせて思いを吐き出してしまった加納
↓
えええええっ!!!と思いつつ受け止める覚悟した合田
↓
思い切ってラブレター(笑)書いたのは合田(高村氏曰く、「合田に花を持たせた」)
この流れなら合田×加納が自然なのかな、とも思いますが。
なにせ、合田は才色兼備の貴代子相手にやりまくって(露骨な・・・^^;)、その後独り身で平気な輩です。美保子相手に尻触ったりキスくらいさせろと迫ったりはしていますが、あれは単なる何かの気の迷いwww
ところが加納は合田曰く「女を知らない(@マークス)」です。
「じゃあ男は知ってるのかっ!!?」ってことはさておき(笑)、合田に対して「溜めてきた」ものたるや、心身ともにそりゃもう・・・すごいことになってるではないか。
加納はかなり合田を精神的には甘やかし存分に世話を焼き、そのくせ・・・攻めまk・・・・積極果敢に思いのたけをぶちこんだぶつけたんではないかとっ!!
大体ですな、合田は剣道柔道有段者で刑事なんて職業柄そこそこ鍛えてはいるはずなのに体重は脅威の65kg(爆)。かなりヒョロい。
加納は、合田よりさらに背が高かったはず。合田が180超なので、加納は一体・・・巨人??。とまあ、大きい人がタチの方が自然かな、というのが単純な理由だったり(笑)。
~~ここでついに802、エレカシ貴重音源キタので中断。ガスト、あなたの優しさ+コール&レスポンス~~
それに、家事得意、妹そっくりの美貌、そんな人がネコだったらエヅラが整いすぎておもしろくないじゃないか。ただの良妻になってしまう。
合田への思い>>>>>加納への思い
だとも思うし。加納は一途に合田を思ってきたけど、脱線しまくった合田はLJ直後は少なくとも、まだ自分の思いや加納の受け止め方についてあやふやさがあったはず。そのへん、策士加納が終始リードしてだな・・・・・・。
もう自分かなり壊れてますorz
壊れついでに言うと。
私は実は、高村氏が愛して止まぬ合田、さほど好きではありません。無茶苦茶人間臭い一面もある。悩むし泣くし自虐的だし。マークスが飛び越えた柵を飛び越えようとジャンプして失敗、しりもちついたりかわいいもんです。一目惚れした女につきまとったり。そのくせ、社長のかばん持ちを折り目正しく遂行し、「酒の飲み方を知っている人だ」と信頼を勝ち得てしまったり、記憶の場面を分割して白いテープを見つけてしまう超人的能力を見せたり。なんというか、やはり小説の中の人なんだなあという、できすぎ感。
太陽なんて、高村さんが「合田でなければ挑めない事件をあえて」と言うほどだから当然としても、現実にあんな坊主との問答やれる刑事がいるのかっ!!てくらい深い。全然人間臭くないんだよ、これが。たとえ吉田戦車に架空の経費計上しても。最後に泳ぎに行ったときには爆笑しましたがね。ここでやっと合田を好きになった。「水着持って職場に来てたんかい!」と(突っ込みどころはそこ?)。
じゃあ加納はってえともっと空想の人というか、ほとんど少女マンガの人。すらりと背が高く、美しく、器用、でも山登りなんて男臭い趣味も持ち、東大3年生にして司法試験に受かっちゃう。加納の場合、できすぎとかを超えた、ありえなさすぎに徹しているからかえって愛し(愛で)やすい。泣きながら上司とのゴルフに行った場面でハート撃ち抜かれた私は完全に高村さんの罠にはまっている。。。ああ、加納も人の子だ(苦笑)。
合田と加納の恋愛話はここまで!
合田シリーズには加納はじめ、わざわざ「東大出の頭脳」と形容されるペコさんなんかもいるが、そういう合田、お前は一体どこの大学を出たんだっ!?ってのも疑問。加納とは高校時代からの付き合い、という一節を信じれば合田は東大でなくともいい。が、加納とは学生時代からのつきあい、という一節を採り上げるなら合田も東大の方がしっくりくる(他大学でもサークルの交流はありますが)。
そこで私は考えた。
(1)正直に見たまま。合田も東大。なんだかんだいって。
(2)東京の恐らく国公立(たいした根拠はないが両親がいないので経済性重視)かつ法学部かつ加納と同じ進学校の秀才、ということで一橋大。
のどちらかと睨んでいる。
ああ、寝ます・・・。ちなみに、予定では、明日、さらに高村病が爆発します。どうしましょう・・・・・・。
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